自分の機嫌は、自分で整える
──「心を整える習慣」が、人生を安定させる
調子が整っているかで、世界の見え方が変わる
なんでもない一言にイライラしたり、ついきつく言い返してしまったり。
そんな日は、たいてい「心の調子」が崩れています。
これは多くの場合、自律神経が乱れている状態です。
実は、感情や思考は私たちの「自動運転」で動いています。
その自動運転を左右するのが、脳の状態や神経のバランスなのです。
たとえば、同じ出来事でも、調子が整っていると気にならなかったことが、
調子が悪いときには腹が立ったり落ち込んだりする。
つまり、問題は「環境」ではなく、「自分の整い具合」なのです。
自律神経が整えば、人生が安定する
心が整っているとき、私たちは出来事に振り回されにくくなります。
- 感情が暴走しない
- 判断力が安定する
- 呼吸が自然と深くなる
そして、こうした状態を支えているのが自律神経です。
逆に、自律神経が乱れると、些細なことで心がザワつき、ネガティブ思考が加速します。
整ってさえいれば、大きなミスも回避しやすくなる。
つまり、「整えること」こそが、失敗しない人生の基本です。
自分の機嫌は、習慣で整えられる
自律神経は意志の力ではコントロールできません。
でも、習慣によって整えることはできます。
ここでは、すぐに実践できる「3つの整える習慣」を紹介します。
1. マインドフルネス:今に気づく
マインドフルネスとは、「今この瞬間に意識を戻すこと」。
- 今の呼吸
- 今の姿勢
- 今の感情
これにただ気づくことで、自分のフィルターから少し距離が取れるようになります。
不安や怒りに気づいたら、呼吸に戻る。
それを繰り返すうちに、「自分の感情は選べる」という実感が育ちます。
2. セロトニン生活:光・リズム・栄養
セロトニンは、感情の安定と深く関係する脳内物質です。
これを増やすには、以下のような生活習慣が効果的です。
- 朝起きてすぐに日光を浴びる
- 納豆・卵・バナナなどで「トリプトファン」を摂る
- リズミカルに歩く・噛む(ウォーキングや咀嚼)
これにより、脳が「安心していい」と感じる状態が整います。
不安に飲まれない心をつくる基礎が、ここにあります。
3. 衝動買いを手放す:お金で整える
心が不安定なとき、人は買い物で気分を変えようとします。
しかし、買った瞬間の満足は一時的で、すぐに虚しさが戻ってくる。
むしろ、「買わない」という判断を積み重ねた方が、
「自分で自分を制御できた」という静かな自信に変わります。
お金の使い方を整えることは、自己肯定感を支える行動です。
これは第6章でもお伝えした通り、自律を鍛える最前線です。
整える力は「気づく力」から始まる
自分の機嫌を取る人は、外に原因を探しません。
かわりに、自分の内側の変化に気づいています。
- 「なんだか疲れているな」
- 「あの言い方、ちょっときつかったかも」
- 「今の衝動、不安から来てるな」
こうして観察できる人が、自分を整えられる人です。
整えられる人は、他人や環境に振り回されません。
習慣が、あなたを「整える人」にする
感情の波や体調の乱れは、誰にでもあることです。
でも、そこからの回復力は「整える習慣」によって変わります。
- 呼吸に戻る
- 朝日を浴びる
- 衝動をスルーする
たったこれだけでも、「自分は自分の機嫌を取れる」という感覚が強くなっていきます。
結論
幸福感とは、外から与えられるものではありません。
心が整っていれば、自分から幸福感に気づきにいける。
淡々とした日常でも、小さな出来事に幸福のスイッチを入れられるようになる。
整える習慣を持つ人は、そのスイッチを見つけるのがうまいのです。
最後に
「自分の機嫌は自分でとる」
その力を持つ人は、誰かに左右されず、自分の人生を生きています。
だからこそ、そんな人はとても魅力的なのです。
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