「抱っこ〜!」から始まる心の成長──オープンマインド育児が育む5つの願い
子どもたちは、どんな願いを胸に成長していくのでしょうか。
親や保育者との関係の中で育まれる「心の土台」には、見逃してはいけない5つの基本的な欲求があります。
はじめに──「育てる」とは、願いを受け止めること
子どもの成長には、「体の発達」だけでなく「心の発達」も欠かせません。
オープンマインド育児とは、子どもが発するシグナルや願いに、否定せず、先入観なく耳を傾ける育児のあり方です。
今回ご紹介するのは、子どもが育つ中で自然と抱く5つの願い。その一つひとつに丁寧に応えることが、健やかな心を育てる第一歩になります。
子どもが抱く「5つの願い」とは?
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愛してもらいたい。守ってもらいたい。理解してもらいたい。
─ 安心感と信頼の土台を築く。 -
有能な人間になりたい。いろんなことがうまくできるようになりたい。
─ 成功体験を積みたいという健全な向上心。 -
自分の感情や思いを自由に表現したい。自分の意志を大切にしたい。
─ 自己肯定感と自尊心の源。 -
自由にのびのびと動きたい。楽しく遊びたい。生き生きと楽しみたい。
─ 活力と好奇心を育てる遊びの重要性。 -
自律性のある人間になりたい。ある程度自分をコントロールできるようになりたい。
─ 社会性や責任感の芽生え。
オープンマインド育児とは?
オープンマインド育児とは、子どもの感情・発言・行動に「まず耳を傾ける」という姿勢です。
親の正解や期待を押し付けるのではなく、「この子は今、何を伝えようとしているのか?」という問いをもって接することが基本となります。
このアプローチには、以下のようなメリットがあります:
- 子どもの安心感と信頼関係が深まる
- 自分の感情を言語化できるようになる
- 挑戦する意欲と、自分を信じる力が育つ
大人になっても、私たちの中にある「5つの願い」
興味深いのは、これらの欲求が子ども時代だけにとどまらないということです。
「わかってほしい」「認められたい」「自由に生きたい」といった気持ちは、大人になっても私たちの心の奥に残り続けています。
つまり、子どもの願いに共感し受け止めるという行為は、同時に自分自身の内面とも向き合う営みなのです。
まとめ──育児とは「心の願い」を尊重すること
子どもが育つ過程で抱く5つの願い。それはどれも、人として生きるうえで根源的なものばかりです。
「抱っこ〜!」と両手を広げる姿の裏にあるのは、単なる甘えではなく、「つながりたい」「安心したい」という切実な願い。
オープンマインドな育児とは、こうした小さな声に心を開き、耳を傾けることから始まります。
子どもの心を育てるということは、同時に大人の心の奥にもあった「育ち直し」の機会なのかもしれません。
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